●色調

どちらかというと色の濃淡が激しい木です。茶色(キツネ色~焦げ茶色)、黒や紫がかったものまであります。この独特の色ですが、木の中でタンニンという成分が分泌されるのですが、それが定着して、この固有の色となります。樹齢の高いものほど自然と分泌された量が多くなるので、色が濃くなります。一般に木材は古いほどしっかりした組織を持ち安定していますので、そのため古くからウォールナットは色の濃いものほど好まれる傾向にあります。また、本来原産地である北米や、ヨーロピアンウォールナット、アフリカンウォールナットなど、様々なものが輸入されているため、それぞれ色あいやその濃さも固有差があるようです。

なお、昨今は、乾燥時にこの色の濃さを強調するような技術がありますので、色の濃いものほど樹齢が高く、組織が密で硬いと判断できません。その点は注意する必要があります。

●加工性

衝撃性、耐久性、加工性、どれをとってもそつがなく、オイル仕上げにも適しているとされています。そのため幅広く利用されていて三大銘木のうちのひとつ。強く曲げると木目に沿って裂けやすいので、帆船模型での使用では、ウェールや手すりを製作するときなどに、そのような弱点を見ることがあります。

●用途

こげ茶色の独持の色調から外板、マストなどに使われることが多い。